・前置き
随分前(2年ぐらいかな?)、ファミコンのFlashカートリッジ作ってた時に何となくPCエンジンのFlashCardも・・・と考えていて、HuCardソケット取り払った初代本体にFlashROM単体に付けて試したところ動かなかった。
その時は、ま、いっか、程度でそのまま放置して、後に1箇所パターンが切れてたところが見つかったんだけど、めんどくさかったのか、工作はせずにまた放置していた。
で、またしばらくして、カードで何となく作りたいなぁ、と思い、会社でHuCardに配線材が通る溝を入れる加工をしておいた。
で、また少しダラダラとしていたらコチラのフォーラムで外国の方が4Mbit(=512KByte)のFlashCardを作っていた。
この時が今年の夏ぐらいだったかな。
んで、TSOP40pin変換基板も作った事だし、最近になってようやく作る気になったのでありました。
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という事で、PCエンジン用の1024KByte(=8Mbit=1MByte)のFlashCardを自作してみました。
PCエンジンのHuCardは基本的にFlashROMと同じようにアドレスバスやデータバス等が出てるだけなので、ピンアサインを見ながら同じ配線をするだけ。
コチラを参考に。
ので、簡単といえば簡単なんですが、如何せん、市販されてるHuCardを加工して作ろうとすると配線材の引き回しとか考えないといけない。
作り方はフォーラム見ればわかると思うので詳しくは端折りますが、カードの黒いのをひっくり返すとチップが付いてるからそれを切ったり削ったりしておいて、端子の裏に配線するだけ。
使うHuCardはどんなものでも良いけど、チップが1個付いてるものを選んだほうが、加工的には楽かと。
128Kや256Kなゲームを探すと良いかも。
データの書き込みは汎用のROMライタやGB CART Flasher、メガドライブ(Sweet Rammy)など、使用するFlashROMが焼けるものなら何でもOK。
専用書き込み器が必要無いから、結構扱いやすいかと思います。
ただし、HuCardをセットするアダプタは作らなきゃいけないけど。
PCエンジンからコネクタ取るのが手っ取り早いけど、PCのマザボで使われてるPCIコネクタがピッチ間同じなので、ジャンクマザボがあれば取り外して加工する手もある。
出来上がりは上のような感じに。
TSOP40pin変換基板は1mm厚、丁度収まるように基板の大きさでHuCARDを1mm掘った。
実質FlashROMの厚さ分だけ表面から出っ張ってる状態。
カードの厚さが2mm、変換基板+FlashROMが同じく2mm・・・穴空けないとツライチは無理w
ま、ツライチは無理でも1.6mmぐらい掘っておけばいい感じになるか。
配線引っ掛けたりするとイヤンなので、後で透明シールで保護しておかないとね。
今回は手で掘ったけど、大体感じは掴めたから、次回があったら機械加工で綺麗に作りたいな。
今回はGB Cart Flasher用のアダプタを作ってみた。
HuCard側のコネクタはPCIコネクタを加工したもの。
(GB Cart Flasher使う場合はファイルの拡張子をGBかGBCにしないといけない)
切り替えスイッチが付いてるのがわかると思うけど、384Kのゲームの場合、A18をHuCardの3pinに入れてやら無いと動かない(他のサイズでも同様のものがあるようです)から、書き込み時にA18とA19をスワップするために付けてある。
これは汎用ROMライタ使う場合でも同じです。
現状ではコネクタのケースで良いものが見当たらないため、洗濯バサミで挟んでデータ書き込みしてます(笑
・・・何かケース見つけて綺麗に纏めないとな。
で、PCEのピンアサイン見たことある人は知ってると思うけど、HuCardのピンアサインってサイトによってA18とA19がpin3とPin33で入れ替わってるんですよね。
ん~、何を基準で入れ替わってるのか良くわからないけど、今回の自作FlashCard作って動作テストした限りでは、384KのゲームのみA18を3pinへ出力して、128K、256K、512K、768K、1024KはA18を33pinへ出力で動くみたい。
*384KのA18を3pin出力の件、384Kに限らないようで、ゲームによって異なっているらしい(^-^;
だからA18とA19が確定しないのね~
因みにRetrodeで吸い出した384Kのベタデータ(サイズ1024KByte)をそのまま焼く場合、A18は33pinのままでOK。
(要するにROMデータの配置を操作すればスイッチ要らないってわけね)
Retrodeは3pinにA18、33pinにA19が出力されてるのだけど・・・実際のところどっちが正しいんだ?
イマイチよくわからん・・・
いずれにしても自作のFlashCardで1024KByteまでのサイズのゲームを正常に動かせるのでとりあえずOKかな。
上はChris CovellさんとこのHomebrewなゲームを動かしてるところ。
カラーテストデモもあるのでRGB化やS出力化改造した際には役立ちます。
あ、FlashROM1個載ってるだけだから当然シングルROM仕様(アドレスバス操作で擬似マルチROM化は可能)です。
ぶっちゃけこの程度のものであれば苦労して工作するよりPCB作ったほうが安く簡単に綺麗にできるんじゃね?と作ってから思ってみたり。
そもそもカードとして作りたいという拘りがあるならともかく、単にHomebrewなソフト動かしたいとかであば、FlashROMを直接読ませるように工作したほうが遥かに簡単です(笑
上のは昔コネクタを抜き取ってゴミになってた初代PCエンジンで、少し前にテスト的に作ったもの。
コネクタ付いてても同じ事ができるのだけど、必要なバス線引っ張ってDIPやPLCCデバイス載せられるようにしておけば普通に動かせます。
ということで、やってできなくはない、というお話でした。
最後にウチにあるPCE用Flash媒体全部で記念写真(笑
今回のPCEのFlashCardに限らず、海外から購入したものとかは高価だから幾つも持つことはできないけど、自作物は壊れても直ぐ作れるから気楽に使えます。